月曜日から、朝日新聞朝刊の1面にいじめについての記事が掲載されています。
今日は、精神科医の斉藤環さんが、いじめている子へ「いじめをやめる勇気を持とう!」と呼びかけています。一文を紹介します。
いじめる側にいると自分が安心できる面もあります。
でも、人をいじめることで得られる安心感は、たしかなものではありません。
それをやめると、今度は自分がいじめられるかもしれないという怖さがあります。
実際はひどく不自由な気持ちで暮らすことになります。
それは、大人の世界も全く同じです。
大人になっても、だれかを傷つけるような人になりたいかどうか。
いじめを続けることで、失われるものがたしかにあります。
自分自身が大切で、かけがえのない人間であるという自覚が、いちばん損なわれます。
もし、それが大事だという感覚を失わずに、本当に自由な気持ちでいたいのであれば、どこかではっきりと切り替えて、いじめをやめる勇気が必要です。
いじめている子どもが、いじめられていたり、虐待や暴力を受けていたりと、いじめている子も心に何らかの傷を負っていることが多いのですが、
心に受けた傷の表現がひとそれぞれに違います。
いじめる側に廻り、他人を傷つける行為もあれば、非行や問題行動を繰り返すことも、表現の違いであるのですが、この行為は自分大切に思うことができない中では、更に傷つけていくことになります。
自分でも気づきにくい心の傷だったり、この状況から抜け出したいと思っても、その場でしか得ることができない安心感から抜け出せなかったり、どうして良いのかわかないこともあると思います。
被害・加害を両方経験した子どもの心の傷は治療が困難になると太郎の主治医から聞いたことがあります。
いじめられている子を、まず救うことが、いじめる子を作らないことに繋がっていくことになっていくことは言えると思います。
いじめがあったかどうか、誰がいじめたか、自殺をするほど悩んでいたかということを繰り返しいうのはもうやめて、いじめられたと訴える子ども達の話に、真剣に耳を傾けることは、すぐにでもできることではないでしょうか?