相次いだいじめ自殺は、大きな社会問題となったけど、未だに深刻ないじめといじめ自殺はなくならない。
いじめを巡っての裁判の提訴も続いて起きていて、長野県丸子実業高校一年生、高山裕太君の自殺事件では裕太君のお母さんが、
加害者から訴えられるということも起きました。
また、あるいじめ自殺のケースでは、いじめがあったと認められて報告されたことで、いじめた生徒達が「加害者にされた」と弁護士会の人権擁護委員会に、人権侵害の申し立てをしたというケースを聴きました。
そして、19日には福岡県筑前町立三輪中学校2年森啓祐君の事件では、自殺当日にトイレで森君のズボンを集団で下ろそうとしたなどと男子生徒3人を暴力行為法違反容疑で書類送検、13歳だった男子生徒2人を同じ非行事実で児童相談所に通告したことをニュースで知りました。
ニュースを観ていて一番私が驚いたのは、学校は何も知らされていなかったと校長がコメントしていたこと。
どこに問題解決をもっていけば良いのかわからないまま、争いが酷くなるばかりで、いじめ問題が迷走している。いじめの現状と構図から考えないといけない加害者の問題背景と被害者・遺族が真実を知りたいと思うことと、解決を図りたいという思いとかけ離れていくようで・・・
私たちが知るところでは、学校と警察との連携は不充分で、裁判でも望む解決は得られない。更正を目的とした児童相談所と少年法も、誰もが更正ができるシステムが確立されていない。私は、この現行の制度に委ねることへの不安があります。
教育評論家の
尾木直樹さんが、ニュースの中で犯罪に該当する犯罪構成要件に対しての処罰は必要となるケースもあるとした上で、いじめの定義が曖昧のまま、学校に直接警察が介入してくるケースが出来上がってしまう不安と、少年達がこの後、地域で暮らすための学校と地域のサポートができていないことで起きる混乱を心配していました。
学校や教育委員会の調査報告が、今回の一連のいじめ自殺では行われていますが、調査方法、報告の仕方について、問題がなかったでしょうか?
子ども達に関わるそれぞれの機関の連携が難しいのなら、第3者機関を設立してひとつの専門機関で対応することが必要だと、ますます感じました。
三輪中の加害者生徒の処罰について、弁護士の杉浦ひとみさんが
ブログの中で、意見を求めています。いじめや少年事件に多く関わっている弁護士さんですので、ご意見のある方は是非ご意見を伝えてください。