15日は、静岡市のアイセル21で、久しぶりの定例会を行いました。
新年度を迎えて、活動の今後の方針について話し合いました。
メンバーは、なかなか増えていかないけれど、長年活動を続けてきたメンバーは、前向きに話し合いができるようになりました。
学校や地域と対立することなく、共にいじめ問題を解決していきたいという共通の思いを確認しました。
私たちは会の発足から1年半の間は、被害の深刻さをわかってもらえないというがことから、お互いの傷をなめ合うように、過ごしてきました。いじめに遭ったことが認められないこと、どうしたら認めてもらえるのか、深刻ないじめ被害の状況を理解してもらえるには、どうしたらいいのだろうか?と考えていました。
このときの私たちは、被害をわかってもらうことができないと話すたびに、どうしても周囲の人たちに向ける感情は、穏やかなものではなかったと思います。焦る気持ちが、どんどん膨らんでいきました。
まずは、いじめの現状を知ってもらうことが必要だと気がついてから、
メッセージ展を開催してきました。
メッセージ展には、私達が予想していた以上にたくさんの方達が来場してくださり、関心を持っていてくださる方がいるとわかったことは、私達の心を少しずつ穏やかにしていきました。
そこから繋がったネットワーク、共に活動していく仲間が増えていき、活動の幅は広がり、少しずつ認められるようになっていくと、メンバーは少しずつ変わっていきました。
メッセージ展の来場者の中には、多くの被害者がいることがわかりましたが、私たちにも話すことができない程、深く傷ついている人たちがいることがわかりました。自分の体験を無駄にしないためにと、ひとりひとりが考えることができるようになっていきました。
昨年のいじめ自殺の報道で、いじめ問題が大きな社会問題として扱われるようになり、いじめの被害の深刻さを多くの方に理解してもらえる、きっかけとなりました。いままで以上に、私たちががいまできることを考えるようになりました。
メンバーの中には私達にも、3年間自分の体験を話せなかった青年がいます。いま彼が、人前でも話してみようと思うことができるようになったのは、「自分の話に耳を傾けてくれる人がいることがわかったから」と言っています。
最初から、誰もが誰かと争うために、自らいじめられていることを話すことはありません。また、いじめられていることが、弱いとか恥ずかしいと思わせて言えない状況は、未だに変わりません。
話を聞いてくれる人がいたら・・・気持ちを理解してくれる人がいたら・・・一緒に考えてくれる人がいたら・・・と、活動をはじめたときからの思いはかわりません。
いじめられていることを気づいてもらえなくて、いじめた子を殴り返してしまった経験を持つある青年は、暴力を振るってしまった自分にも悩んできたと話しています。
私達には叶わなかったことですが、私達が体験を生かすことで、私達と同じように苦しく辛い経験することがない社会になって行ってほしいと願っています。
「子ども達がいじめられない、いじめない社会作りを目指す」が、私達の活動の目標です。