知る権利②

1998年10月8日、 茨城県牛久市で、牛久市立第一中学校の岡崎哲(さとし)くん(中3・14)が、学校近くの林道で同級生に暴行されて死亡した事件で、民事裁判を起こしているご両親は、暴行を振るった同級生の少年から「真実を聞きたい」と願って、少年の証人尋問を、何度も何度も 要望してきましたが、少年が出廷を拒否し続けてきました。

5月25日、最高裁判所の決定により出頭命令が少年の出廷要請が決まり、少年の尋問が行われるはずでしたが、やはり少年は出廷を拒否して、裁判所に来ませんでした。
当日の様子は、「日本のこどもたち」というHPの中で詳しく報告されています。

少年の出廷を巡り、1年半あまり裁判が中断していました。
哲君のお母さんは、度重なる心労から体調を崩しています。
事実がはっきりしないまま、加害者を訴えた民事裁判で、東京高裁の判決は少年に賠償金の支払いが下されました。「喧嘩」という判決内容で、哲君の過失が4割5分つきました。
その夜「喧嘩した子どもの命で、お金がもらえるなんていいなあ」という嫌がらせの電話があったそうです。今回も数日前から、嫌がらせや脅迫の電話があったと聞きました。

哲君のお母さんは、この事件の背景に潜む、社会問題に心を痛めて活動をされていましたが、活動を続けることもできなくなりました。
「加害者のことを、一番真剣に考えているのは、被害者・遺族だと思う」と、哲君のお母さんはある集会ではっきりと言いました。

事件当時、加害者の少年は15歳でした。彼は当時、哲君が亡くなってしまったという状況の中で、どの位のことを自分のことを考えて、行動でき判断できたのか考えると、周囲の大人の影響が大きかったとが考えられます。

我が子に起きた理不尽な出来事が無意味なものにならないように、期待できない現状の中でも、多くの被害者・遺族はいつかは加害者が真実を話して、反省することを願い続けています。


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