文部科学省の
学校基本調査のうち、小中学生の「不登校」数が、新聞紙上で公表されました。
前年度に比べ、全国で約1100人減少。4年連続減の122255人。
小学校は、22709人(前年度23318人)中学校は、99516人(前年度100040人)。
子どもの人口の減少があり、割合は横ばい。
中学校では36人に1人が不登校で、2002~2004年度の37人よりやや高くなった。
県内は、2年連続で増加。
小学校は、690人(前年度661人)中学校は、2780人(前年度2719人)。
増加の要因を、小学校ではこれまで病欠と判断してきた児童も詳しく調べ、不登校と認定したこと、中学では2年生の増加が圧倒的に多く、1年生の手厚い少人数指導などから環境がかわったことが考えられると挙げています。
県教委の対策は、小学校にもスクールカウンセラーを派遣する体制強化と教諭への研修を進めているそうです。
県内の公立小中学校の児童生徒数は、下記の通りです。
平成13年 平成14年 平成15年 平成16年
児童数 220521 217309 216376 214334
生徒数 119487 115558 109936 106794
県内だけでも、全国で不登校児童・生徒数の約1100人減少分を超える、子どもの人口の減少は加速していることがわかります。
不登校の扱いにならない適応指導教室や児童相談所、民間施設で相談、指導を受けたり、パソコンを使った自宅学習などで記録上「出席扱い」になった小中学生は、全国で16908人(前年度16961人)。「出席扱い」の数値については、新聞紙上で、公表されたのは初めて。
まだ、教室へはいることができないとか、様々な理由で保健室登校となっているの児童生徒数は、公表されていません。ひとつの学校には、保健室登校の児童生徒が、10人も20人もいると聞いています。
不登校のきっかけが、本人の問題や親子関係・家庭の問題(53%)が、学校生活上の問題(36%)より多くなっているところが、毎年ひっかかります。
調査は、学校(担当教諭)に任されているからです。本人や保護者への聞き取り、確認が行われていることはほとんどないようです。
例年通りなら、8月の末頃に、いじめや暴力行為などの
児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果が公表されます。
いじめは、不登校より数値的に把握しにくいものです。実態は、さらに掴み難いけれど、公に発表される数値は、子ども達の現状とされてしまいます。
静岡いじめを考える会は、私たちの経験や他の人の体験談、メッセージ展の来場者のメッセージをまとめて、調査方法を実態に沿った県の独自の調査方法の検討を、県教育委員会へ
要望しました。
また、
調査分析を行い、いじめ・不登校の実態を把握でていない調査方法・結果を実感しています。