いじめの数は、増えたけれど・・

文部科学省は15日、2006年度の「児童生徒の問題行動調査」結果を公表しました。
全国の小中高校のいじめの件数が、12万4898件で、昨年度の6倍になったそうです。

「いじめられたとする児童生徒の気持ちを重視」などと定義や調査法を見直し、対象も国・私立まで広げたことが増加の理由とあげています。しかし、いじめ自殺したとされた子どもは6人。


発見のきっかけは、「本人からの訴え」(23%)「学級担任の発見」(21%)「保護者の訴え」(16%)となっていて、まだまだいじめを子ども達から、訴えることができない現状が見られます。

渡海紀三朗文部科学相は、「聞き取り調査をしても子供の心理や先生のとらえ方で変わるかもしれない」として、調査方法の見直しを考えているらしい。見えにくいいじめの実態を、調査の結果(数の増減)でまどわされてはいけないと思います。

静岡県の調査結果は、

公立小・・前年度の5倍の753件
公立中・・前年度の1・9倍の1215件
県立高・・前年度の2・7倍の151件

浜松市の調査結果は、
小学校は、152件(前年度54件)
中学校は、222件(前年度160件)

その他、問題行動も増えています。
子ども達を取り巻く問題は、複雑に絡み合って、いじめになったり、非行や犯罪になったり、被害者にも加害者にもなります。

詳しい新聞記事は、追記へ


文部科学省は15日、2006年度の「児童生徒の問題行動調査」結果を公表、全国の小中高校で認知されたいじめの件数が12万4898件に上ったことが分かった。昨年続発したいじめ自殺を受け、「いじめられたとする児童生徒の気持ちを重視」などと定義や調査法を見直し、対象も国・私立まで広げたため、前年度(2万143件)の6、2倍に増えた。過去7年の調査でゼロとされてきた、いじめに絡む自殺者も福岡県筑前町の森啓祐君=当時(13)=のケースを含め6人となった。

 認知件数の内訳は小学校=6万898件▽中学校=5万1310件▽高校=1万2307件。九州・山口8県は計2万2962件で、前年度比約17倍増。児童生徒1000人当たりでは熊本が50、3件で全国最多。大分(20、4件)長崎(15、0件)山口(9、7件)が、全国平均(8、7件)を上回った。全国最少は鳥取の2、1件。

 文科省は件数の増加について「学校がきちんと認知し、解消を図ってもらっているということだと思う」と前向きに受け止めている。

 認知のきっかけは「本人からの訴え」(23%)「学級担任の発見」(21%)「保護者の訴え」(16%)の順。内容(複数回答)は「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」(66%)「仲間外れ、集団による無視」(25%)「軽くぶつかられたり、たたかれたりけられたりする」(18%)と続き、「パソコンや携帯電話で中傷や嫌なことをされる」も3、9%あった。

 認知されたいじめの現状は81%が「解消した」と回答。「一定の解消が図られ継続支援中」が14%、「取り組み中」が3%。いじめた側への対応では出席停止が小学校1件、中学校2件。自殺者は計171人で、いじめが絡んでいたケースは中学生5人、高校生1人。また、校内暴力の発生件数は4万19件で前年度(3万283件)を約1万件上回った。小中学校での出席停止措置は60件。前年度より17件増え、いずれも政府の教育再生会議が「制度活用」を呼び掛ける第1次報告をまとめた今年1月以降に行われていた。

西日本新聞 11月16日
◇公立小が前年度比5倍--06年度

 15日に文部科学省が発表した06年度の児童・生徒の問題行動調査で、県内でもいじめ件数は激増した。公立小(540校)では前年度の5倍の753件、公立中(267校)では同1・9倍の1215件、県立高(105校)では同2・7倍の151件となった。

 いじめの定義が、従来の客観的行為から被害者の精神的苦痛を重視したものに変わったことが影響している。特に増加幅の大きい小学校では、これまでいじめと認められなかった本人・保護者からの訴えによる件数が増え、悪口や仲間外れなど軽微なものが全体の7割を占めた。

 県教委では義務教育課が「実際のいじめはもっと多いが、意識が高くなったことで発見数が増えた」と前向きに受け止める一方、高校教育課は「高校生ではぶつかるなど物理的なものをどこまでいじめに含めるかが難しい」とするなど、小中学校と高校の間でいじめ件数増加の評価について温度差が目立った。

 暴力行為は小中高とも2~5割増えた。小学校ではこれまでゼロだった1~3年生で計20件が報告された。【稲生陽】

毎日新聞 2007年11月16日



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