もともと、福岡には、
ジェントルハートプロジェクトの活動をしている小森美登里さんの福岡の学校の講演に合わせて、
古賀洵作くんのお母さんに、我が家の裁判報告を兼ねて遊びに行く予定でした。
予定が決まった後の相次いだ「いじめ自殺の報道」で、いままで明るみにならなかった学校の問題がやっと表面化して良かったと思う一方で、連日の続く過熱する報道で不安が増していました。
27日の夕方は、小森さんが
KBCのニュースピア630に生出演したので、TV局に同行しました。
そこで、報道部の記者さんから、現在の三輪中の様子を聞くことが出来ました。16日以降、最後の記者会見をしてから校門は閉ざされて、報道には一切情報が入ってこないということでした。
亡くなった子どものご両親にも、「調査中」ということで何も報告がされていません。
学校の問題が吹き出して、「学校が悪い」と連日過熱した報道の影響で、学校が教育委員会が警戒を高めて情報を閉ざしてしまったのではないかと思います。
一方で、いじめ自殺をなんとか食い止めようと呼びかける新聞記事には、「負けるな」「死ぬな」という大きな見出しがついているものがありました。いじめに遭っているいる子は、負けてなんかいない。何度も何度もいじめに遭っても、じっと耐えています。「負けるな」「死ぬな」という見出しが、どれだけ子ども達を傷つける言葉なのか・・・本当のいじめの深刻な状況を知らずに、つけられた見出しに腹が立ちました。
10月19日の文部科学省が都道府県教育委員長・知事宛に
「いじめの問題への取り組みの徹底について」通知したことや教育再生会議室長の義家弘介氏や山谷えり子首相補佐官(教育再生担当)、小渕優子文部科学省政務官が地元で調査を行ったことで、安心している方達も多いかもしれませんが、「いじめの問題への取り組みの徹底について」の内容は、具体的なものはなく、この通知により学校は現場は通知内容を徹底しなければならなくなると、ますます「いじめ」は隠されてしまうことになりかねないと思いました。また、いじめが表面化しても「この通りに対応していましたが、いじめには気づきませんでした」と言いう言い訳が成り立つことにもなりかねません。
また、2件のいじめ自殺があったことが、報道されていますが、岐阜県瑞浪市の市立中学2年の少女のいじめについての校長の会見を見ていると、予測したとおりのことが起きていると感じています。
学校の問題を取り上げて「学校が悪い」というだけではなくて、被害者と遺族が経験を生かして何かできることはないか、本当に子ども達に必要な対策は何か、2日間ずーっと話していました。
まずは、被害を受けた子どもを救うこと。
いじめが遭ったかなかったか、調査とは切り離して、子どもの訴えを受け止め相談を受けて、必要なケアを行う。
いじめた子には、いじめがいけないことだときちんと教える。いじめという曖昧な言葉で、対処しない。
いじめは、大人の社会では犯罪になることもある。暴力・恐喝・脅迫・窃盗という罪に値することを、理解させて、いけない行為だと気づかせる。
調査には、被害者・遺族の意見を反映させて確認を取りながら、調査報告書を作成し、情報は当事者にはもちろん、プライバシーを保護しながら、生徒保護者にも開示する。
こんなことを、私は考えました。
皆さんの意見も、是非聞かせてください。