いじめを受ける子どもの心の傷ー暴力の再生産ー

第5章 暴力の再生産

暴力とは、殴る蹴るの暴力だけではなく、言葉の暴力も含む。
自分が、暴力を受けることによって、イライラしたり暴力を振るってしまったり、反対に加害者になってしまうこともありうる。暴力は、どんどん疫病のように広がっていく。
だから、1つのいじめを「即時停止」できれば、そこのいじめから発生するいじめや被害、家庭崩壊等を食い止めることができる。

虐待を受けている子がいじめをするケースがある。
そのルーツを辿っていくと、親が親(祖父)から、とても厳しいしつけを受けてきた。祖父は、戦争で大きな被害を受けてきた。戦線から命からがら逃げてきた経験があったり、シベリヤに抑留され上官の立場で部下をいじめてた経験があるなど、家族の歴史がある中で、厳しいしつけが行われていて、その後の家庭内暴力があったりする。

「いじめる側が悪い」では、すまないと本質的に追求するならば、いじめの問題を社会全体のことを考えていかなければならない。
「いじめ」は、社会全体で取り組んでいかなければならない。

「いじめ」は、いじめられる側といじめる側の当事者間の問題で、「他の子には関係ない、問題はない」と考えていては、いじめはなくならない。
私達自身が、教育界(教育システム)や警察、人権を考える法律など、みんなで一丸となって、考えていかなければいけない。


同じカテゴリー(心の傷)の記事
裁判傍聴
裁判傍聴(2006-12-13 13:23)

安全靴
安全靴(2006-07-24 10:25)

この記事へのコメント
ある一人の男性は
あなたが殴ったことを忘れても 殴られた側は覚えている と父親に言いました。
その男性は 子供は可愛いと思うが傷つけてしまいそうで恐いって言いました。
ただ聞く事しか出来ませんでした・・・・
悲しかったです。

その父親も幼いとき 自分の父親にしつけだとして とても厳しく育てられたそうです・・・・
Posted by makotaku at 2006年02月10日 20:14
「自分は親のようになりたくない」、「自分は子どもには優しく接したい」と、どこかで、暴力の再生産を断ち切りたいと思っている人は、多いはず・・・。

でも、どうすれば良いのかわからない、きっかけがない、話す勇気がないなど、被害者にも、いろんな悩みを抱えている人にも、共通する問題を感じています。  

どんなことでも、事実を変えることはできないし、完全に問題を解決することは難しいのですが、きっかけはほんの小さなものでも、良いのではないかと思います。
「親が悪い」「本人にも原因がある」とか簡単に決め付けないで、身近なところで気づいてあげたり、話を聞いてあげることができれば、変わることができるきっかけになることもあるのではないかと思います。
Posted by vianca at 2006年02月11日 15:28
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
いじめを受ける子どもの心の傷ー暴力の再生産ー
    コメント(2)