千葉県松戸市の市立第三中学校の2年の男子生徒が、1日午後、市内のマンションで飛び降り自殺したと
ニュースで知りました。
彼は、部活内でいじめを遭っていたことを訴えていたということですが、自殺前日に、同級生に加わって、別の同級生に暴行を加えて、学校の指導を受けていました。彼はこの日、初めていじめに荷担したようです。
被害者が加害者となってしまうことは、いじめの構図から、けして珍しいことではありません。
どうして、荷担することになったのか、彼は理由を聞いてもらえたのだろうか?
理由を、言えなくても教師は、気持ちを察してくれたのだろうか?
いじめに荷担しなければ、もっともっといじめられると感じていたのだとしたら・・・もう、、すでにこれ以上耐えられないといじめに遭っていたのかもしれない。いじめから逃れるために、行為に荷担したとしたら、彼は加害者となってしまったことを責められて、どちらにも逃げ場がなくなり、追い詰められてしまったのではないでしょうか・・。
一見、友だちのように見える関係の中に、力関係があったり、いじめが遭っていじめられている子がいて、いじめ・暴力に荷担させられたり、万引き、恐喝の強要されていることも多くあります。いじめに遭っている子は、「無理矢理やらされた」とは、ほとんど言いません。いじめられていることも言えません。
山下 英三郎 (やました えいざぶろう)さんの 講演会 『不登校 ・ いじめ を考える~ 子どもの視点から考える ~ 』 では、いじめの被害者も加害者も、大人社会の犠牲になっている。厳罰化より、子ども達の問題に向き合い、子ども達が自ら問題解決する力を導くための周囲の大人のサポートが必要であるとおしゃっていましたが、私も同感です。
いじめをなくすためには、加害者になってしまうの子どもを作らないこと。いじめが起きてから、対応を考えるのではなくて、防止策が必要。
いじめ自殺をした生との担任は、ショックで寝込んでしまったという・・・
いじめの問題は、知れば知るほど複雑な問題が絡んでいる。
学校と教師だけで、対処するのは難しい。
いまの現状では、まだまだいじめ自殺はなくならないと山下さんは感じていると話していました。
教育再生会議の提言通りに、学校任せのいじめ対策、加害者に厳しい指導を行うことになっていくと、このようなケースが増えるのではないかと心配です。